ヒューマンアカデミー大阪校にて6月21日に開催された
「
無限航路 クリエイタートークイベント」。
プラチナゲームズ プロデューサー稲葉敦志氏と
ヌードメーカー ディレクター 河野一二三氏が
DSソフト無限航路の開発過程などを語りました。
ヒューマンアカデミーの生徒や、同校へ入学を考えている方向けに
現場の生々しい話も繰り広げる、
無限航路ファンにとってもかなり幸せなトークショウでした。
○無限航路 -Infinite Space- オフィシャルWEBサイト無限航路の発端となった、
河野氏「
宇宙戦艦をカスタマイズするゲームっておもしろくないですか?」稲葉氏「
いいですね」
という携帯電話での提案から、ゲーム完成に至るまでの流れが
様々な資料を開示されながら説明されました。
「
宇宙戦艦を作ろう(仮)」と題された、
ヌードメーカーからプラチナゲームズに向けた
「企画書を読む能力がある人に向けた」企画書は
宇宙船のカスタマイズ例としてスターウォーズの宇宙戦艦を、
乗員例としてスタートレックの艦長を引用しており。
一部観客の笑いを誘っていました。
しかし、それ故にコンセプトをストレートに伝えるもので。
キャラクターのパラメーターや戦艦カスタマイズの方法は
企画書初期の時点で既に製品版とほぼ同じ形に完成していて。
キャラクターの多さ、シナリオの重厚さ、戦艦カスタマイズの楽しさという
ゲームの制作方針は、単なる理想ではなく
それを実現させるシステムを作った故の、確かな目標だったのですね。
初期の計画では携帯ゲーム機向けタイトルではなかった無限航路。
モンスターハンターのヒット以前だった時期は、
携帯ゲーム機での開発に切り替わればニンテンドーDSの選択肢しかなく。
キャラクターイラストをドット絵に落とし込む行程が入ったことで、
制作期間が延びたとか。
その3行程×総キャラクター150名越えの手間は、相当なものだったでしょうね。
ステージではその行程におけるキャラクターイラストの変遷が
見せられましたが・・細かい。
ドット絵として表示しやすくするために、衣装の模様をディフォルメし、
配色をアニメ的なわかりやすいものに変えていく行程には、
かなり細かい気遣いがありました。
戦艦のデザインに関しては、外部のデザイナーとのやりとりによる
苦労が語られましたが・・かなりぶっちゃけた苦労話をしてもらえましたね。
制作期間はここでもかなりロスがあったようですが、そのかいあって
理想のスタッフからデザインがもらえたのは満足感が高かったようです。
質問コーナーで、よく練られた難易度の設定はどのようにされていたのか、
と質問したのは私でした。
白兵戦の難しさには、多くのプレイヤーがとある地点で足止めをされただろうと。
河野氏「
白兵戦に勝てないなら、乗員船室を増やして人員を増やせばいいのでは、とか」
プレイヤーにシステムを学習させる過程を、シナリオに落とし込んで
自然に理解させていく方法を教えていただけました。
・・確かに、白兵戦に全く勝てないから、乗員増やしてみたものなぁ。想定された通りに。
無限航路のシナリオライティングは、ただ感動させればいいとか
熱いシナリオを書けばよいとかではなく、
ゲームシステムと密接に関わらせるようにしたものだそうで。
ゲームシステムの学習過程やら、プレイ状況を想定した上で
ここでどう遊ばせようかと考えながらシナリオを書くのは、
ゲームデザイナーとしての理解も必要な仕事だったのでしょうね。
ほか、質問コーナーでは両氏が感心したゲームタイトルについてきかれ、
稲葉氏は「コールオブビューティ4」を挙げられました。
圧倒的物量を誇るタイトルで、E3で見せられた続編タイトルの映像にも感心したとか。
ゲームショウ出展からずっと追いかけてきたタイトルの販売が成功し、
制作スタッフの満足げな話を伺えたのは、ファンとしてうれしいことでした。
携帯機向けでの開発で制限された、戦艦のディティール
(一隻あたり600ポリゴン→敵味方あわせて戦闘参加は10隻)
などの部分に不満はあまりうかがえませんでしたが、
ぜひ無限航路の次なる完成系として、家庭用ゲーム機でも発売していただければなと。
稲葉・河野コンビの仕事をまた見せていただきたいと思えるトークショウでした。
・・あと、来場者プレゼントはプラチナゲームズ提供の店頭用ポスターでしたよ。